2023/02/08
高齢者になると骨折するリスクも高くなりますが、どのように対策をすればいいかわからない方が多いのではないでしょうか。 高齢者は肩・手首・股関節の付け根・腰の4つが最も骨折しやすく「4大骨折」と言われています。 この記事前半で「高齢者に多い4大骨折」について、後半で「高齢者が骨折しやすい原因と予防」について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
高齢者に多い4大骨折とは、上腕骨近位端骨折(肩)、橈骨遠位端骨折(手首)、大腿骨近位部骨折(太ももの付け根)、脊椎圧迫骨折(背中・腰)の4つを指します。いずれも転倒や尻もちをきっかけに起こりやすく、日常生活に大きな影響を与える骨折です。特に高齢期では、骨の強さや筋力の低下が重なり、軽い転倒でも重症化しやすい点が特徴です。
上腕骨近位端骨折は、肩の付け根で起こる骨折で、肩から倒れたり手をついたりした際に生じます。骨折の程度によっては保存療法で経過を見ることもありますが、生活背景を考慮して手術が選択されることもあります。 橈骨遠位端骨折は、転倒時に手をついた衝撃で手首が折れるものです。骨のずれが少なければギプス固定で治療しますが、ずれが大きい場合は手術が必要になることもあります。 大腿骨近位部骨折は、転子部骨折と頚部骨折に分かれ、尻もちやねじれるような転倒で起こります。強い痛みで立てなくなることが多く、手術療法が選択されるケースが一般的です。高齢者のADL低下や寝たきりのきっかけになりやすい骨折として特に注意が必要です。 脊椎圧迫骨折は背骨に上下方向の力が加わって起こり、骨粗鬆症が進行している場合にはくしゃみ程度の刺激でも生じることがあります。いわゆる「いつのまにか骨折」と呼ばれることもあり、保存療法が基本ですが、状態によっては手術が検討されます。
高齢者が骨折しやすい背景には、まず筋力の低下があります。バランスを崩した際に踏ん張れず、そのまま転倒につながります。つまずきやすくなることも転倒リスクを高めます。 次に骨粗鬆症です。骨密度が低下すると衝撃に耐える力が弱まり、軽い外力でも骨折しやすくなります。運動不足や食生活、ホルモン変化、薬剤の影響などが原因となります。 さらに栄養不足も重要な要因です。食事量の減少により筋肉や皮下脂肪が減ると、骨を守る“クッション”が薄くなり、衝撃を吸収できなくなります。
骨折予防の基本は、骨そのものを強くし、骨を守る体づくりをすることです。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKは骨の強化に欠かせません。牛乳や小魚、納豆、きのこ類、海藻などを意識して取り入れることが大切です。 同時に、糖質・脂質・タンパク質といったエネルギー源や、食物繊維・ビタミン・ミネラルも必要です。これらは筋肉や皮膚、脂肪を維持し、転倒時の衝撃を和らげる役割を果たします。偏りのない食事が、骨折しにくい体の基盤になります。
運動習慣を持つことは、骨折予防に直結します。筋力やバランス能力を維持することで転倒を防ぎ、さらに骨に適度な負荷をかけることで骨強度も高まります。無理のない範囲での継続が重要です。 また、住環境の整備も欠かせません。段差の解消や手すりの設置、重い荷物を持たない工夫など、安全な生活環境を整えることで転倒リスクは大きく下げられます。元気な方であっても、環境が危険であれば骨折は起こり得るのです。
高齢者に多い4大骨折は、肩・手首・太ももの付け根・背骨に生じる骨折で、転倒をきっかけに起こることが多く、生活機能の低下につながりやすい重大な問題です。背景には筋力低下、骨粗鬆症、栄養不足があり、これらが重なることで骨折リスクは高まります。予防には、骨を強くする栄養摂取、筋力やバランスを保つ運動習慣、安全な住環境づくりの三本柱が重要です。日々の生活を整えることが、将来の大きな骨折を防ぐ最も確実な方法と言えるでしょう。
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