2023/07/19
「最近、足がむくんでいる」「寝てもむくみが取れていない」こんなお悩みはありませんか? 浮腫(むくみ)は、心臓や肝臓などの「病気が原因」であるものと、座っている時間が長い・塩分の摂りすぎなどの「病気以外が原因」であるものがあります。 また、浮腫の原因が病気でなくても慢性化すると命に関わる危険があるため、早めの対処が必要です。 この記事では、「浮腫が起こる原因」と「浮腫を改善・予防する方法」について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
浮腫(むくみ)とは、体内の余分な水分が皮下組織にたまった状態を指します。血液は本来、心臓から全身へ送り出され、再び心臓へ戻りますが、長時間立ちっぱなし・座りっぱなしの姿勢が続くと、重力の影響で足など心臓から遠い部位に血液や水分が滞りやすくなります。 通常は、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)がポンプのように働き、血液を心臓へ押し戻します。しかし、この筋力が低下したり十分に使われなかったりすると、浮腫が生じやすくなります。すねを数秒押して指の跡が残る場合は、浮腫が疑われます。
高齢者の浮腫は、まず病気の可能性を考える必要があります。両足にみられる場合は、心不全や腎不全、肝硬変、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症、低栄養などが原因であることがあります。片足のみの場合は、リンパ浮腫、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、麻痺による浮腫などが考えられます。 また、降圧薬や鎮静剤、睡眠導入剤などの副作用として浮腫が生じることもあります。自己判断で薬を中止するのではなく、必ずかかりつけ医に相談することが重要です。息切れや顔のむくみなど他の症状を伴う場合は、早急な受診が必要です。
浮腫は病気だけでなく、生活習慣によっても起こります。長時間同じ姿勢を続けること、塩分過多、加齢による筋力低下、冷え、過労やストレスなどが代表的な要因です。 とくに高齢者では筋力低下が進みやすく、ふくらはぎのポンプ機能が弱まるため、日常の活動量が浮腫の発生に直結します。生活の中に小さな工夫を取り入れることが予防の第一歩となります。
「足がむくむだけ」と軽視しがちですが、慢性的な浮腫は深部静脈血栓症など重大な疾患につながる可能性があります。血栓が肺へ移動すれば、呼吸困難など命に関わる事態を招くこともあります。 また、浮腫の背後に心臓や腎臓の疾患が隠れていることもあります。浮腫が持続する、あるいは悪化する場合は、早めに医療機関で評価を受けることが重要です。
予防の基本は、同じ姿勢を長時間続けないことです。30分に一度立ち上がる、座位でもかかと上げ運動を行うなど、ふくらはぎを動かす工夫が有効です。ウォーキングは筋力強化と有酸素運動の両面で効果が期待でき、無理のない範囲から始めることが推奨されます。 さらに、リンパドレナージのような優しいマッサージ、塩分摂取の調整(目安は1日6g未満)、医師と相談のうえでの弾性ストッキングの使用も有効です。持病がある場合は必ず医師と相談しながら行うことが前提となります。
高齢者の浮腫は、筋力低下や生活習慣だけでなく、心臓・腎臓・血管の病気や薬剤の影響が背景にある場合もあります。慢性的な浮腫を放置すると、深部静脈血栓症など重篤な合併症につながる可能性があります。日常生活での運動習慣、姿勢の見直し、塩分管理などの基本的対策を行いながら、異常を感じた場合は早めに医療機関へ相談することが、安全な高齢期の生活を守る鍵となります。
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