2019/08/02

訪問看護費用に適応できる医療制度をまとめて紹介

訪問看護を利用する背景には様々な要因があると思います。疾病の特殊性や家族の有無、ご自分の身体の自由度などが関係した上で訪問看護を利用しようとしたときにネックとなるのが医療費ではないでしょうか。先立つものはお金とよくいいますが、生活していくためには医療費だけでなく日常生活でかかる諸経費もかかってしまいます。 今回は、そんな医療費が気になっている方へ向けて、訪問看護に適用できる医療制度をまとめてご紹介していきます。医療制度を上手に活用することで、医療費を抑えることができるのではないでしょうか。

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訪問看護で利用できる公的保険制度

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訪問看護は、公的保険制度である「介護保険」と「医療保険」を利用することができます。介護保険と医療保険では利用条件や自己負担割合が異なり、介護保険では事前に申請・審査・認定の手続きが必要となります。 介護保険は要介護認定を受けている方が対象で、40〜65歳未満の場合は16特定疾患の対象者である必要があります。自己負担割合は原則1割と、医療保険(1〜3割)に比べて負担が軽い点が特徴です。一方で、介護保険には月額の支払い限度額があるため、十分なサービスが利用できない場合もあります。 医療保険には支給限度額がなく、重い病気や症状がある方、医師の特別指示がある方などが対象となります。なお、介護保険と医療保険の訪問看護を同時に利用することはできません。

訪問看護を利用するまでの流れと利用料金

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訪問看護を利用するためには、医師が「在宅で継続的に療養する必要がある」と判断することが必要です。年齢に関係なく、医師の判断があれば訪問看護を利用することができます。 訪問看護の利用料金は比較的明瞭で、医療保険対応の場合、看護師や保健師では1日5,550円、理学療法士・作業療法士では1日5,550円、准看護師では1日5,050円と定められています。自己負担割合は年齢や所得により1〜3割です。週3回までが保険適用となり、それを超える場合は全額自己負担となります。

訪問看護で利用できる主な医療費助成制度

訪問看護では、高額療養費制度、小児慢性特定疾病医療費助成、精神通院医療といった医療制度を利用できる場合があります。これらの制度は、医療費の自己負担が高額になった場合や、特定の疾患を抱えている場合に、負担を軽減する目的で設けられています。 高額療養費制度は、1か月に支払った医療費が定められた上限額を超えた場合に、超過分が支給される制度です。年齢や所得、世帯状況によって上限額が異なり、訪問看護にかかる自己負担分も対象となります。申請には、訪問看護ステーションの領収書が必要となるため、保管しておくことが大切です。 小児慢性特定疾病医療費助成は、慢性疾患を抱える子どもを対象とした制度で、世帯所得に応じた自己負担上限が設定されています。対象となる疾患や年齢要件が定められており、認定を受けることで訪問看護を含む医療費の負担が軽減されます。 精神通院医療は、自立支援医療制度の一つで、精神疾患により長期的な治療が必要と医師が判断した場合に適用されます。制度名に「通院」とありますが、訪問看護でも利用でき、医療費の自己負担が原則1割に軽減される点が特徴です。

更生医療・育成医療と訪問看護

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更生医療と育成医療は、いずれも自立支援医療制度の一つで、障害の軽減や機能の改善を目的とした医療を支援する制度です。実施主体はいずれも市町村で、福祉課などの窓口で相談することができます。 更生医療は、身体障害者手帳を持つ方を対象に、障害を取り除いたり軽減したりするための治療に適用されます。適用される障害や治療内容はあらかじめ決められており、訪問看護では中心静脈栄養の管理などが対象となる場合があります。身体障害者手帳を持っていない場合でも、状態によっては手帳と更生医療を同時に申請できることがあります。 育成医療は18歳未満の小児を対象とした制度で、更生医療の小児版と考えると分かりやすい制度です。先天性疾患などに対する治療が対象となり、医師の判断により在宅医療や訪問看護と併せて公的医療制度を利用することが可能です。

まとめ

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訪問看護を検討する際、多くの方が利用料を不安に感じますが、訪問看護では介護保険や医療保険をはじめ、さまざまな医療制度を活用することができます。制度ごとに対象条件や自己負担割合、上限額が定められており、収入や年齢に応じた負担軽減が可能です。 お金の問題で医療を諦めることがないよう、訪問看護で利用できる医療制度について理解を深め、ご自身やご家族に合った制度を選ぶことが大切です。訪問看護ステーションや市町村の福祉課などでも相談が可能です。