2021/07/07

新型コロナワクチンの今と接種の是非

新型コロナウイルス感染症の流行を抑えられている国はありません。日本も例外ではなく緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置(通称:まん防)など手を変え品を変え対応しているものの、感染拡大を止められてはいません。そんな中、最後のカードとして期待されているのがワクチンです。従来であればインフルエンザの予防や子宮頸癌予防でワクチンが使用されていましたが、今回は新感染症に対するワクチンが活用されるときがきたのです。そこで今回は最新版の新型コロナウイルスワクチン情報を紹介していこうと思います。

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新型コロナウイルスの発生と世界的拡大

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新型コロナウイルス感染症は、2019年11月頃に中国で確認された肺炎をきっかけに世界へ広がった感染症です。SARSと同じコロナウイルスに属し、当初は2019年12月に初確認とされましたが、中国の廃水やイタリアの血液検体から過去の痕跡が見つかっており、それ以前から世界各地で流行していた可能性も示唆されています。春節の時期と重なった人の移動により感染は急速に拡大し、日本でも感染者が確認されると一気に広がりました。

ロックダウンと集団免疫の議論

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2020年には中国をはじめ、イタリア、イギリス、アメリカなど各国でロックダウンが実施されました。日本では「3密(密接・密集・密閉)」の回避が強調され、緊急事態宣言による人流抑制が行われました。しかし解除後には再拡大が起こり、宣言は複数回発出されました。感染収束の鍵として「集団免疫」が議論されましたが、自然感染によって人口の大多数が免疫を持つことは医療崩壊や大量の死亡を招く現実的でない選択肢でした。そこで希望として注目されたのがワクチンです。

ワクチン開発と承認の流れ

流行直後からウイルスの遺伝子情報は解析され、世界中でワクチン開発が進みました。通常、新薬やワクチンは第Ⅲ相までの臨床試験を経て安全性と有効性が確認されます。日本は承認まで慎重な姿勢を取る国ですが、2021年にはRNAワクチンであるファイザー製・モデルナ製、さらにウイルスベクターワクチンであるアストラゼネカ製が承認されました。世界では300以上の候補が存在し、まさに“ワクチン戦国時代”とも言える状況でした。

日本での接種体制と各ワクチンの特徴

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日本では2021年2月、ファイザー製ワクチンが特例承認され、公費接種が開始されました。まず医療従事者(医師、看護師、歯科医療関係者、訪問看護職員、薬剤師、救急隊員、保健所職員など感染患者に接する職種)が対象となり、その後高齢者へと拡大しました。予約体制には課題もありましたが、重大な副反応は少数にとどまっています。 ファイザー製とモデルナ製は高い有効性と比較的高い安全性が報告されています。一方、アストラゼネカ製は血栓症の報告や変異株への効果に懸念があり、公的接種の主力からは外れました。

ワクチン接種の選択と社会

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新しいワクチンに不安を抱く人がいるのは自然なことです。接種を選ぶ人も、選ばない人もいます。中には接種拒否者に対して厳しい対応をとる医療機関の話もありましたが、社会の分断は感染対策にとって望ましいものではありません。接種の是非は個人の判断に委ねられるべきであり、互いを尊重する姿勢が重要です。

まとめ

新型コロナウイルス感染症は世界規模で社会と医療に大きな影響を与えました。ロックダウン、緊急事態宣言、集団免疫の議論を経て、ワクチンが対策の中心となりました。科学的根拠に基づく開発と接種体制が進む一方で、最終的な選択は個人に委ねられています。正しい情報をもとに冷静に判断し、互いを尊重しながら社会全体で乗り越えていくことが求められています。