2022/05/25
皆さんは「フレイル」という言葉をご存知でしょうか。寝たきりを防ぐために、フレイルを理解しておくことがとても大切です。 今回はフレイルの原因や予防方法について紹介します。「最近体力が落ちてきた」「外に出るのが憂鬱になってきた」などと感じている方は、ぜひ参考にしてください。
フレイルとは、加齢に伴い体と心の機能が低下してきた状態を指し、健康な状態と要介護状態の中間に位置づけられます。語源は老年医学で使われるFrailtyで、虚弱や衰弱を意味します。体力低下や息切れ、外出がおっくうになるといった変化が見られ、身体面だけでなく認知面や社会面の問題も関わります。放置すると慢性疾患や要介護状態につながる可能性がありますが、早期に気づき対策を取れば改善が期待できる段階でもあります。
フレイルには統一基準はありませんが、Friedらの評価が広く用いられています。体重減少、倦怠感、活動量低下、握力低下、歩行速度低下の五項目のうち三項目以上でフレイル、1〜2項目で前フレイルとされます。 具体的には、半年で二〜三キロ以上の意図しない体重減少、ここ二週間の強い疲労感、週にほとんど運動しない状態、握力が男性二六キロ未満女性18キロ未満、歩行速度が1秒1メートル未満などが指標です。
原因は多面的です。身体的には体力や嚥下機能の低下により低栄養や筋力低下が起こります。精神的には認知機能低下やうつ傾向が外出や活動意欲を減らし、さらに身体機能を衰えさせます。社会的には退職や孤立、経済的困窮により交流や食生活が乱れ、悪循環を招きます。これらが重なり合いフレイルが進行します。
厚生労働省は生活機能評価の質問票を示しており、外出や買い物、階段昇降、転倒歴、体重減少、口腔機能、認知機能、抑うつ傾向など二五項目で確認します。 日常生活全般で10点以上、運動機能で3点以上、BMIが一8.5未満、口腔機能で2点以上、外出頻度の低下、認知機能や抑うつ項目で基準を超える場合はフレイルの可能性があります。簡単に自己確認できる点が特徴です。
予防の柱は運動、栄養、社会参加です。毎日十分でも短時間でも体を動かすことが心身の維持につながります。栄養バランスの取れた三食を意識し、よく噛んで食べることで低栄養や認知機能低下を防ぎます。口腔ケアも重要です。 さらに仕事や趣味、地域活動などを通じて社会と関わることが孤立を防ぎ、心の健康を支えます。閉じこもらず外に出る習慣がフレイル予防には欠かせません。
フレイルは加齢による心身機能低下のサインであり、放置すれば要介護状態につながります。しかし早期に気づき、運動、栄養、社会参加を意識すれば改善が可能な段階でもあります。日々の生活を見直し、小さな変化に早く対応することが健康寿命延伸につながります。
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