2021/05/19

生活習慣病の種類と特徴!患者数が世界規模の糖尿病の怖さも紹介します

日本人の5大死因をご存知ですか?令和2年度人口動態統計月報年計をみると死因の第1位は悪性新生物(がん)、第2位は心疾患、第3位は老衰、第4位は脳血管疾患、第5位は肺炎となっています。死因の大多数はこれらで占めており、その多くは「生活習慣病」と呼ばれているのです。今回は生活習慣病について解説していこうと思います。

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生活習慣病の定義と位置づけ

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生活習慣病とは、食事・運動不足・喫煙・飲酒・ストレスなど日常の生活習慣が原因で発症する疾患の総称です。かつては「成人病」と呼ばれていましたが、生活習慣次第では若年層にも発症することから現在の名称へと変わりました。生活習慣病は脳血管疾患、心疾患、がんなど日本人の主要死因と深く関わっており、その悪化は直接的に死亡リスクへ結びつきます。

歴史的背景と国の取り組み

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糖尿病や脳卒中などは古くから存在していたとされ、藤原道長や上杉謙信の例が語られていますが、確証はありません。20世紀以前は感染症が主な脅威でしたが、医療の進歩とともに生活習慣病が中心課題となりました。2000年には厚生労働省が「健康日本21」を策定し、食事・運動・喫煙・飲酒・歯の健康・循環器疾患・糖尿病・がんなど9分野で数値目標を設定、健康寿命の延伸を掲げました。さらに2008年にはメタボリックシンドローム対策として特定健診・特定保健指導が開始されました。

生活習慣病の主な疾患

代表的な疾患には糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症があり、これらが進行すると心疾患や脳血管疾患へとつながります。糖尿病は無症状で進行し、失明や腎不全を引き起こすことがあります。高血圧は血管へ慢性的な負担をかけ、脳出血やくも膜下出血の原因となります。脂質異常症は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。高尿酸血症も放置すれば腎機能障害へ進行します。いずれも初期には自覚症状が乏しく、気づいたときには進行している点が共通の特徴です。

世界的な拡大と医療費問題

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WHOによれば、2016年の世界の糖尿病患者数は約4億4,420万人で、1980年の約4倍に増加しました。2025年には7億人を超えると予測されています。糖尿病関連医療費は世界で約90兆円とされ、中国、米国、インド、日本が上位を占めます。日本では年間医療費約42兆円のうち約8兆円が糖尿病関連とされ、社会的負担は大きいものがあります。世界の死因上位には心疾患、脳卒中、COPD、糖尿病など非感染性疾患(NCD)が多数含まれ、全死因の約70%を占めています。喫煙、運動不足、アルコール、不健康な食事、大気汚染が主なリスクであり、多くは生活改善で回避可能とされています。

予防と行動の重要性

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生活習慣病は日常生活の積み重ねで進行するため、予防もまた日常の改善にあります。バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、節酒、質の高い睡眠を心がけることが基本です。WHOも食事改善の指針や運動不足削減の国際目標を掲げています。生活習慣を改めることは、将来の重篤な疾患を防ぐ最も確実な方法です。

まとめ

生活習慣病は現代社会における最大の健康課題の一つであり、日本でも世界でも主要な死因と密接に関係しています。歴史的にも存在してきましたが、現代ではその規模と影響が拡大しています。多くは無症状で進行するため早期発見と予防が不可欠であり、生活習慣の改善こそが最も有効な対策です。日々の小さな選択が、将来の健康と寿命を大きく左右します。