2021/03/03

日本でなぜ医療崩壊が懸念されているのか!諸外国と日本の医療体制を比較します

突然ですが皆さんにとって日本という国はどういう国でしょうか?衛生的で、経済的でほしいものがインターネットですぐに調べられ・手に入る国ではないでしょうか。どこかの国のように情報に制限があるわけではなく、SNSを利用すれば個人が発信者になれるのです。そんな日本でも新型コロナウイルスは感染拡大を広げています。国内で1人目の感染者が確認されてから連日のようにテレビではコロナ関連のニュースを取り上げるようになりました。感染者が増加を続ける中で、だんだんと問題になったのが医療についてです。「医療崩壊」や「医療逼迫」という言葉が取り上げられました。今回はそんな医療崩壊について話をしていこうと思います。

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世界で広がった新型コロナの始まり

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2020年1月、中国・武漢で原因不明の肺炎が報じられ、WHOは新型ウイルスの可能性を示唆しました。同月には初の死者が発生し、海鮮市場が閉鎖されます。WHOが新型コロナウイルスと特定したことで感染は世界へ拡大し、春節による人の移動も波及を後押ししました。欧州では感染が急拡大し、イギリスはロックダウンを実施。一時的に抑制できたものの、変異株の出現や自粛疲れによる行動緩和で再拡大し、再度の都市封鎖を余儀なくされました。

日本国内での感染拡大

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日本では2020年1月15日に初の感染が確認されました。春節期の渡航者に続き、2月にはクルーズ船で集団感染が発生し、横浜港に停泊、陽性者は国内医療機関へ搬送されました。当初は接触者中心でしたが、やがて市中感染へと移行します。感染者数は諸外国より少なく、日本の累積陽性者を1とするとアメリカ33、イギリス20、フランス21という差がありました。病床占有率は日本1.7%(全病床では0.7%)に対し、アメリカ14%、イギリス16%、フランス7%。日本では陽性者の約35%が入院する一方、諸外国は約3%と、入院方針の違いも影響しています。

日本方式と感染症法の枠組み

日本は感染症法に基づき検査・隔離を実施し、濃厚接触者(マスクなし1m以内15分以上)も検査対象としました。当初はPCR検査数の少なさが指摘されましたが、徐々に増加しました。入院割合が高いことは日本特有の対応であり、急性期医療機関に患者が集中する構造も見えてきます。一方、諸外国では重症化しなければ入院できず、ICU占有率は日本7%に対し米英は約30%と大きな差がありました。

医療崩壊が叫ばれた背景

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2021年1月、医療関係団体は「医療緊急事態」を宣言しました。緊急事態宣言再発出の背景には医療逼迫への懸念があります。人口1000人あたり医師数は日本約2.5人で米英仏と大差はありませんが、人口10万人あたり病床数は日本1300床と他国より多く、看護師数も比較的充実しています。それでも医療崩壊が懸念されたのは、コロナ対応病院が限られ、防護装備を伴う特別な医療体制が必要であったためです。

数字だけでは語れない現実

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日本は病床数や人材面で一定の余力を持ちながらも、対応病院の偏在や医療従事者への差別、長期化する感染対応の負担が現場を圧迫しました。病床数の多さだけでは解決できない構造的問題が浮き彫りになったのです。

まとめ

新型コロナは武漢から世界へ広がり、日本も例外ではありませんでした。感染者数や病床占有率は諸外国より低い水準でしたが、日本独自の入院方針や医療体制の偏在により医療逼迫が議論されました。数字上は余力があるように見えても、実際の医療現場は常に緊張状態にあります。医療崩壊を防ぐ鍵は制度だけでなく、社会全体の感染対策と現場への理解にあります。