2020/06/12
感染症と聞くとどのような病気を思い浮かべるでしょうか。インフルエンザやノロウイルスなどを想定する方が多いのですよね。しかし、ここ数日で感染症という言葉の代名詞とも言えるウイルスが登場していますよね。新型コロナウイルスです。WHOはこのウイルスにSARS-Cov-2(新型コロナウイルス感染による病気はCOVID-19)という名称をつけました。新型コロナウイルス感染症については当法人でも取り上げておりますが、今回は高齢者における感染症対策について紹介していこうと思います。
医療現場では、特定の感染症だけを想定するのではなく、すべての患者が何らかの感染症に罹患している可能性があるという前提で対策が行われています。その基本となる考え方が、米国CDCが提唱している**スタンダードプレコーション(標準予防策)**です。 患者の持病や診断の有無にかかわらず、感染リスクを常に意識しながら医療を提供することが求められています。
スタンダードプレコーションでは、汗を除くすべての体液、血液、分泌物、排泄物に感染源が含まれていると想定します。唾液や涙液、患者の手指に付着したウイルスを介した接触感染、くしゃみや咳、会話による飛沫感染への対応も含まれます。 医療機関では、患者に使用した器具は原則として滅菌し再利用します。滅菌できないものは使い捨てとすることで衛生管理を徹底しています。 消毒は有害な菌を死滅、または無害化すること、除菌は拭き取ることで微生物を取り除くことを指します。一方、滅菌は芽胞を含むすべての微生物を死滅させ、無菌状態に近づける処置であり、ウイルスや細菌を限りなくゼロに近づけるものです。
スタンダードプレコーションはすべての患者が対象となります。体液や血液を取り扱う際には、グローブ、エプロン、マスクの着用、処置前後の手指衛生が基本です。 HIVや肝炎ウイルスなどのキャリアであっても、発症していない場合は通常の対応と大きな違いはありませんが、体液などを扱う場面では標準予防策が必須となります。 さらに、結核や麻疹など空気感染・飛沫感染が問題となる疾患では、N95マスクの着用や陰圧室の使用など、環境面を含めた追加対策が求められます。
高齢者施設では、高齢者が集団生活を送る、あるいはデイケアなどで一時的に集まる機会が多くあります。高齢者は若年層と比べて免疫力が低下しており、感染症にかかりやすく重症化しやすい特徴があります。 厚生労働省の高齢者介護施設における感染症対策マニュアルでは、ノロウイルス、インフルエンザ、結核、腸管出血性大腸菌感染症、MRSAなどが注意すべき感染症として挙げられています。 感染症対策は病原体の排除、感染経路の遮断、宿主抵抗力の向上の3点が基本です。吐物や排泄物の適切な処理、感染経路を理解したマスク着用や食品管理、そして高齢者自身の免疫力を維持する生活習慣が重要となります。
新型コロナウイルス感染症では、通常の感染症対策に加えて3密(密閉・密集・密接)の回避が求められています。定期的な換気、人との距離(1〜2m)の確保、マスク着用や会話方法の工夫が重要です。 また、高齢者施設単独での対応には限界があるため、行政や保健所との連携を図り、地域の流行状況を把握することも感染症予防につながります。
感染症対策には、正しい知識と継続した取り組みが欠かせません。流行時には誤った情報が広がりやすいため、厚生労働省など公的機関の情報を基に判断することが重要です。手洗い・うがい・マスク着用といった基本的な対策を徹底し、高齢者と施設スタッフの双方が感染症対策を意識することで、安心できる生活環境が保たれます。近年は、入院しながら治療することが難しくなってきています。そこで私たちは、住み慣れたお住いに、24時間365日いつでも、どこでも、誰にでも医療をお届けするサービスを提供しております。もちろん緊急事態にも24時間体制で医師と看護師が対応いたします。好きな地元でゆっくり落ち着いて、お一人お一人その人らしく療養できるよう、患者様やご家族様に寄り添った医療を提供いたします。地域を愛し地域に根付き地域に愛される強い信念でお手伝いさせていただきますので、最期までお付き合いさせてください。
3月は、スギ花粉の飛散がピークを迎える季節です。「なんだか鼻がムズムズする」「喉がイガイガする」といった症状は、多くの日本人にとって春の風物詩ともいえるでしょう。しかし特に高齢の方の場合、こうした症状が単なる花粉症や風邪ではなく、もっと深刻な「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」のサインである可能性が潜んでいます。訪問診療の現場でも、「花粉症だと思っていたら、実は誤嚥が始まっていた」というケースに出会うことがあります。 本記事では、誤嚥性肺炎の予防方法についてわかりやすく解説します。ご家族やご自身の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
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「最近、昼間なのにウトウトしてしまう」 「家族がずっとぼんやりしていて心配…」 高齢者の中には、日中に強い眠気を感じる「傾眠傾向」が見られることがありますが、単なる疲れと見過ごしてしまうことも少なくありません。傾眠傾向は、体力の低下や病気、薬の副作用など、さまざまな原因で引き起こされるため、注意が必要です。本記事では、傾眠傾向の特徴や原因、具体的な対処法について詳しく解説します。大切な人の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
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「食事中にむせることが増えた」 「飲み込むのが大変そうになっている」 高齢の家族に見られるこうした変化は、嚥下機能の低下によるものかもしれません。嚥下機能の低下は、食事の楽しみを奪うだけでなく、誤嚥性肺炎や栄養不足といった健康リスクを引き起こす可能性があります。しかし、嚥下機能低下は早期のケアや適切な対策によって予防・改善が可能です。 本記事では、嚥下機能が低下する原因や具体的な対策について解説します。
「夜中に急に落ち着かなくなり、家の中を歩き回る」 「普段は穏やかなのに、突然怒り出したり、不安そうにしている」 ご家族にこうした行動が見られると、認知症かもしれないと心配になりますよね。しかし、それは認知症ではなく、せん妄かもしれません。せん妄は認知症と似ていますが、症状が突然現れるため、急激な変化に周囲の人は心配になってしまうことも多いです。 本記事では、せん妄の症状や原因、認知症との違い、そして予防法について解説していきます。