2021/11/03

医療保険や介護保険を使って訪問看護を受けるには?介護保険との違いも解説

病気やケガなどは程度によって、入院や自宅での療養生活が始まります。入院の場合は医師や看護師など医療スタッフが常に身近にいます。しかし、自宅の場合は専門スタッフがいないため、訪問看護を利用することも珍しくありません。 しかし、訪問看護を利用する場合、いくらかかるか気になりますよね。そこで、役に立つ制度が医療保険です。ここでは、医療保険と介護保険を使って訪問看護を受ける方法や、医療保険と介護保険の違いもご紹介します。訪問看護を検討している方は参考にしてください。

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医療保険と介護保険の基本的な違い

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医療保険と介護保険はいずれも相互扶助の仕組みに基づく制度ですが、目的と対象が異なります。医療保険は加入者が保険料を出し合い、医療費負担を軽減して必要な医療を受けやすくする制度です。公的医療保険には国民健康保険、健康保険、後期高齢者医療制度があり、対象者や保険者がそれぞれ異なります。自己負担割合も年齢と所得によって1割から3割まで変動します。一方、民間医療保険は公的保険で補えない部分を補完する役割を持ちます。 介護保険は平成12年に開始され、40歳以上が自動的に加入します。目的は介護が必要な人を社会全体で支えることです。原則1割負担ですが、所得により2割または3割になります。医療保険が病気の治療を支える制度であるのに対し、介護保険は生活支援を含む介護サービスを支える制度です。

医療保険で訪問看護を利用する条件

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訪問看護を医療保険で利用するには、医師が必要と認めていることが前提です。40歳未満は医師の判断のみで利用できます。40歳以上65歳未満は、16特定疾病に該当しない人、または該当していても要介護・要支援認定を受けていない人が対象です。65歳以上は要介護・要支援認定を受けていない、または介護保険を利用しない場合に医療保険が適用されます。 特例として、要介護認定を受けていても16特定疾病に該当する場合や、病状悪化で医師が訪問看護特別指示書を出した場合は医療保険が利用できます。条件に該当しなければ保険は使えないため、事前確認が重要です。

介護保険で訪問看護を利用する条件

介護保険は40歳未満では利用できません。40歳以上65歳未満は加齢が原因の16特定疾病に該当し、要介護または要支援認定を受けた場合に利用できます。65歳以上は要支援または要介護認定を受ければ利用可能です。 医療保険と異なり、介護保険には特例制度はありません。また、対象疾病は加齢が原因のものに限定されます。どちらの保険を利用しても訪問看護の内容自体は同じで、服薬管理、健康観察、処置、環境整備、相談支援などが含まれます。

医療保険と介護保険の制度上の違い

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医療保険は自己負担1割から3割で支給限度額はなく、原則週3回まで利用可能です。ただし16特定疾病などでは医師判断により週4回以上も可能です。訪問時間は30分から90分で、医師が認めればそれ以上も可能です。 介護保険は自己負担1割から3割ですが、介護度ごとに支給限度額があり、それを超えた分は全額自己負担となります。訪問回数自体に上限はありませんが、ケアプラン内で回数が設定され、限度額内に収まるよう調整されます。訪問時間は20分未満から90分未満まで区分されています。

訪問看護利用までの手順と自費利用

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医療保険を利用する場合は、まず医師が訪問看護を認め、訪問看護指示書を発行します。その後、訪問看護ステーションと契約し利用開始となります。相談先は主治医、病院相談室、訪問看護ステーション、ケアマネージャー、地域包括支援センター、市町村窓口などです。要介護認定は不要です。 介護保険では、まず要介護認定を受け、ケアマネージャーとケアプランを作成し、医師の訪問看護指示書を受けて契約・利用開始となります。医療保険より手続きが多いのが特徴です。 訪問看護は自費利用も可能ですが、全額自己負担となり高額になります。民間医療保険を活用する場合も内容を事前確認する必要があります。

まとめ

医療保険は治療を支え、介護保険は生活支援を含む介護を支える制度であり、対象年齢や認定条件、支給限度額に違いがあります。訪問看護は両制度で利用可能ですが、適用条件と手続きが異なります。入院後に在宅療養へ移行するケースも多い中で、制度を理解し適切な保険を活用することが、家庭で安心して看護を受けるために重要です。