2022/10/12
少子高齢化に拍車がかかるわが国においては、介護の担い手不足が深刻な問題となっています。その影響によって「老老介護」「認認介護」が増加していることも、重要な課題として捉えるべき問題です。 そこで今回は、老老介護・認認介護に関して、増加の原因や予防法、対策について解説します。
老老介護とは、介護を受ける人と介護をする人の双方が65歳以上の高齢者である状態を指します。たとえば高齢の夫が妻を介護するケースや、高齢の娘がさらに高齢の母親を支えるケースなどがこれにあたります。厚生労働省の調査では、在宅介護の約6割が老老介護に該当するとされ、決して特別な事例ではありません。 認認介護は、その老老介護の中でも、介護をする側とされる側の双方が認知症を抱えている状況を指します。認知症は要介護となる主な原因の一つであり、高齢化の進行とともに認認介護も増加が見込まれています。これは、単なる介護の問題にとどまらず、社会全体で向き合うべき課題です。
老老介護や認認介護が増えている背景には、平均寿命と健康寿命の差があります。医療の進歩によって平均寿命は延びていますが、自立して生活できる健康寿命との差は依然として大きく、男性で約9年、女性で約12年ほど介護を必要とする期間があるとされています。この期間の長期化が、結果として高齢者同士の介護を生み出しているのです。 また、核家族化や女性の社会進出により、身近に頼れる家族がいない、あるいは頼りにくい状況も影響しています。「子どもに迷惑をかけたくない」という思いが、高齢者自身を孤立させてしまうこともあります。さらに、経済的な不安から介護サービスの利用を控える家庭もあり、在宅での高齢者同士の介護が続いてしまう現実があります。
最も深刻なのは、介護者自身も高齢であるため、体力的・精神的負担が極めて大きいことです。移乗や入浴介助などの身体的負担に加え、日々の緊張や不安が積み重なり、介護者が倒れてしまう「共倒れ」の危険もあります。 経済的な負担も無視できません。介護サービスを利用しなくても、オムツ代や福祉用具などの費用は発生します。さらに、介護に追われる生活は社会との接点を減らし、孤立や介護うつを招くこともあります。 認認介護では、状況はさらに深刻です。体調の変化に気づけない、火の消し忘れや転倒などの事故が起きるなど、命に関わるリスクが高まります。適切な判断が難しい状況での介護は、常に危険と隣り合わせです。
老老介護を完全に防ぐことは難しいものの、備えることは可能です。まず大切なのは、高齢期に入っても健康的な生活を維持することです。バランスの取れた食事や適度な運動は、介護を受ける側にも、将来介護する側にも必要な基盤となります。 家族との話し合いも欠かせません。万が一介護が必要になったとき、どのような支援が可能なのかを共有しておくことは、将来の負担軽減につながります。地域とのつながりも重要です。近隣との関係があれば、ちょっとした異変に気づきやすくなり、孤立を防ぐことができます。
すでに老老介護や認認介護の状況にある場合は、社会資源を積極的に活用することが重要です。介護保険サービスには訪問介護や通所介護、施設入所など多様な選択肢があります。経済的な不安があっても、まずは地域包括支援センターに相談することで道が開けることがあります。 認認介護では、成年後見制度の活用も検討すべきです。判断能力が低下した場合に財産や権利を守る仕組みであり、将来に備えて任意後見制度を利用することも可能です。制度を知ること自体が、大きな安心につながります。
老老介護・認認介護は、超高齢社会の中で避けて通れない現実です。背景には寿命の延伸、家族構造の変化、経済的要因が複雑に絡み合っています。しかし、孤立せず、支援を受けることをためらわなければ、負担を軽減する道はあります。高齢者自身は健康を守り、早めに周囲と話し合うことが大切です。そして社会全体で、困っている人に手を差し伸べる姿勢が求められます。老老介護は「個人の問題」ではなく、「社会の課題」です。まずは自分ごととして理解することが、第一歩となります。
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訪問看護を利用する背景には様々な要因があると思います。疾病の特殊性や家族の有無、ご自分の身体の自由度などが関係した上で訪問看護を利用しようとしたときにネックとなるのが医療費ではないでしょうか。先立つものはお金とよくいいますが、生活していくためには医療費だけでなく日常生活でかかる諸経費もかかってしまいます。 今回は、そんな医療費が気になっている方へ向けて、訪問看護に適用できる医療制度をまとめてご紹介していきます。医療制度を上手に活用することで、医療費を抑えることができるのではないでしょうか。
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