2022/08/17

高齢者のひきこもりとは?解決方法を解説

「ひきこもり」と聞くと、若い人のイメージがありますが、最近は中高年の引きこもりが増加しているのをご存知でしょうか? ひきこもりの子が高齢になり、高齢の親が高齢の子の生活を支える「8050問題」が課題になっており、事態は深刻化しています。 今回は高齢者のひきこもりや8050問題について解説します。「ひきこもりをどのように防いだら良いかわからない」などご不安がある方はぜひ参考にしてください。

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高齢者のひきこもりとは何か

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ひきこもりとは、「自室からほとんど出ない」「家から出ない」「近所のコンビニ程度にしか外出しない」「趣味の用事のときだけ外出する」といった状態が6か月以上続くことを指します。かつては若年層の問題という印象が強くありましたが、近年は40代以上の割合が増加し、ひきこもりの高齢化が進んでいます。 内閣府の調査では、40〜64歳のひきこもりは約61万人とされ、若年層を上回っています。さらに家族会の調査でも、40歳以上の割合はこの10年で大きく増加しています。長期化すればするほど、生活・経済・健康の問題が複雑に絡み合い、解決が難しくなる点が特徴です。

ひきこもりの背景にあるもの

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ひきこもりのきっかけは一つではありません。仕事を失ったことを契機に社会との接点を失うケースは少なくありません。中高年では、リストラや倒産などやむを得ない退職も多く、再就職への不安や抵抗感が長期化を招くことがあります。 また、病気やけが、精神疾患によって外出や就労が難しくなる場合もあります。長いブランクが復職への心理的障壁となることもあります。若年期からの無業状態が続き、そのまま社会参加の機会を失うケースもあります。 さらに、家族が周囲の目を気にして事実を隠してしまうことも問題です。外部から状況が見えなければ、行政や支援機関につながる機会も失われてしまいます。文化的背景や社会の同調圧力も一因として指摘されています。

8050問題という現実

現在、社会問題として注目されているのが「8050問題」です。80代の親が、ひきこもる50代の子を経済的に支えている状況を指します。かつて若者だった当事者が年齢を重ね、親子ともに高齢化しているのです。 親が高齢になれば、年金生活となり、経済的余力は限られます。さらに双方がフレイルに陥りやすく、認知症や身体機能低下が進む可能性もあります。コロナ禍による外出制限や失業も状況を深刻化させました。今後は「9060問題」へ移行する可能性も指摘され、問題は長期的課題となっています。

経済と介護の二重負担

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ひきこもりが長期化すると、経済的問題が顕在化します。子が無収入であれば、親の収入や年金に依存せざるを得ません。生活保護という制度があっても、「最後の砦」という意識から申請をためらう家庭も多く、支援につながらないケースもあります。 さらに、親子ともに高齢化すれば介護問題が生じます。社会との接点が少ないと、困りごとがあっても相談できず、ネグレクトや孤立死といった深刻な事態に至ることもあります。経済・健康・孤立が複合的に絡み合う点が、この問題の難しさです。

解決に向けた第一歩

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ひきこもりは、期間が長くなるほど社会復帰が難しくなることが知られています。だからこそ、早期対応が重要です。家族だけで抱え込まず、医療機関や行政、支援団体につながることが第一歩となります。 支援団体の存在を知らない場合も多いため、まずはかかりつけ医や地域の自治体窓口に相談することが現実的です。小さなつながりが、状況を動かすきっかけになります。

まとめ

高齢者のひきこもりは、単なる「外に出ない生活」ではなく、経済・健康・家族関係が複雑に絡み合う社会課題です。とくに8050問題は、親子双方の高齢化という新たな局面を迎えています。長期化すればするほど解決は難しくなりますが、支援につながることで状況は変わり得ます。恥や孤立感で抱え込まず、早い段階で外部とつながること。それが、本人と家族の将来を守るための重要な鍵となります。