2021/11/24

訪問診療を利用するタイミングとは?実際の事例を紹介

皆さんは訪問診療をご存知でしょうか。訪問診療は自宅で長く生活する上では欠かせないものです。 利用するにはハードルが高いと思われがちですが、簡単に利用することができます。利用をしたくても利用方法がわからなかったり、どういったタイミングで利用すれば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。 今回は訪問診療の利用方法やタイミング、また実際に利用した事例について紹介します。通院が大変になっている方や自宅での看取りを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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訪問診療とは何か

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訪問診療とは、医師があらかじめ決めた曜日や時間に定期的に自宅や介護施設を訪問し、診察を行う医療サービスです。基本は2週間に1回の訪問ですが、病状によっては週1回に増えることもあります。病状が悪化した場合には連携病院と調整し、受診や入院の相談を行い、退院後は再び訪問診療を再開できます。医療機関によっては24時間体制で対応しているところもあります。処方薬は医師が発行し、院外薬局で受け取りますが、介護保険サービスを利用すれば薬剤師が自宅へ届けることも可能です。

対象者と費用の仕組み

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訪問診療の対象は、疾病や傷病により通院が困難な在宅療養中の患者です。ただし厳密な制限はなく、主治医の判断で利用できます。寝たきりや歩行困難、認知症、終末期の在宅看取り希望者、在宅酸素やカテーテル管理が必要な方などが主な利用者です。 費用は医療保険が適用され、自己負担は1〜3割です。月2回の訪問で1割負担なら約7,000円、3割負担なら約20,000円が目安で、検査や交通費、介護保険サービス利用分が加算されることもあります。年齢別の負担割合は未就学児2割、小学生以上70歳未満3割、70〜74歳2割、75歳以上1割が基本です。高額療養費制度の対象にもなり、限度額適用認定証を事前に取得すれば支払いを上限額に抑えられます。70歳以上の住民税課税世帯では申請不要の場合もあります。

具体的な診療内容

訪問診療では血圧や血糖、体温などの健康管理をはじめ、褥瘡処置、在宅酸素療法の管理、点滴や注射、胃ろうなどの経管栄養、尿道カテーテル交換、がん性疼痛に対する麻薬管理など幅広く対応します。病状悪化時には臨時訪問を行うこともありますが、状況により待ち時間が発生する可能性もあるため、体制の確認が重要です。

往診との違い

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訪問診療は計画的・定期的な医療提供であるのに対し、往診は急変時に患者や家族の連絡を受けて臨時に訪問する医療行為です。往診は必ずしも24時間対応ではなく、あくまで緊急対応と理解しておく必要があります。

利用を検討するタイミングと実例

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訪問診療へ切り替える主なタイミングは、入院後に身体機能が低下し通院が難しくなったとき、病気や認知症の進行で通院困難になったとき、そして終末期に在宅看取りを希望するときです。退院前にはカンファレンスを行い、訪問診療へ引き継ぎます。通院中のかかりつけ医からは診療情報提供書が必要です。 実例として、肝臓がんで入退院を繰り返していた80代男性が、病状悪化後に自宅療養を希望し、退院調整を経て訪問診療を開始し、数日後に自宅で看取りを迎えたケースがあります。限られた時間であっても訪問診療は導入可能であり、家族が満足のいく最期を過ごせる場合もあります。

まとめ

訪問診療は通院が困難な患者に対し、定期的かつ計画的に自宅や施設で医療を提供する仕組みです。医療保険を活用しながら、健康管理から終末期ケアまで幅広く対応でき、退院後や在宅看取りの場面で重要な役割を果たします。往診との違いを理解し、適切なタイミングで導入することが在宅生活を支える鍵となります。