2020/03/27

新型コロナ感染症に関するガイドラインを参照して在宅医療について考えます

2020年はオリンピックイヤーになると思っていた矢先に新型コロナウイルスのニュースが入ってきました。中華人民共和国(以下:中国)だけでなく世界中へ感染は拡がっており、2020年3月22日現在で国内感染者数は1055名(クルーズ船感染者を除く)、世界規模でみると1万人を超えています。日本国内では濃厚接触者の割り出しと健康管理を徹底することでパンデミックのような爆発的な感染者数となっているわけではありません。実際、イタリアでは5万名以上の方が感染し、4500名が亡くなっています。政府が中心となり、手洗いうがいの呼びかけや咳エチケットを呼びかけ、国民もそれを実行していることが功を奏していると想像できます。そこで今回は「新型コロナウイルスによる感染症に関する初期診療の手引き」というガイドラインを参考にしながら在宅医療のあり方について考えていこうと思います。

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新型コロナウイルスの存在

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新型コロナウイルスとは、2019年12月に中国・湖北省武漢市で最初の患者が発見されたとされる感染症の原因ウイルスです。飛沫感染が主な感染経路となります。 日本国内では同年1月16日に最初の患者が報告され、その後も急速な勢いで患者数が増加しています。院内感染だけでなく、市中感染を引き起こしており、感染症を予防する上で新しい対策を講じなければいけない段階までになりました。 中国国内で新型コロナウイルスに感染した44672人のデータを見ると全体の致死率は2.3%でした。20歳代や30歳代は致死率が0.2%と低いですが、60歳代では3.6%、70歳代では8%、80歳代では14.8%となっています。基礎疾患では循環器疾患を抱えている方の致死率は10.5%と割合が高いことが特徴です。

新型コロナウイルスの症状と社会への影響

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新型コロナウイルスに感染すると潜伏期間というものがあります。潜伏期間はおよそ14日間です。初期症状としては風邪のような症状で軽い咳や喉の痛みが特徴です。 その後、病状が悪化すると肺炎のような症状へ移行し、呼吸困難や咳・痰が顕著に見られます。さらに病状が悪化すると人工呼吸管理をしなければいけなくなります。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、政府は2020年2月26日以降、相次いでイベントの自粛を要請しています。無症状で感染することがあること、死亡する例があること、治療薬が開発途上であることが社会へ大きな影響を与えています。

在宅医療と新型コロナウイルス

現段階では新型コロナウイルス検査で陽性となった患者さんは感染症指定病院などで入院し治療することが原則です。 これから在宅医療で治療が可能となるかもしれませんが、その際に重要になるのは患者と家族の隔離、医療従事者の感染予防です。 院内感染同様に、自宅内感染を防ぐためには患者さんが使用した食器やタオルなど衣類を家族が使用しないこと、換気や消毒を行うことが重要です。1時間に6回程度換気をすれば室内をより綺麗に保つことができます。

医療従事者の感染予防

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医療従事者は患者さんの療養へ携わることから感染リスクが非常に高いとされています。 在宅医療で新型コロナウイルスを治療する場合も同様で、飛沫感染予防としてゴーグル、マスク、手袋、ガウン、帽子を着用することが望ましくなります。 サージカルマスクでも良いですが、できればN95マスクを着用することが求められます。基本的に使い捨てで、患者さんの自宅外で着脱すると自宅内感染を防げます。

自宅で治療できるケースとできないケース

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自宅で治療を受ける場合は新型コロナウイルス感染症の症状の程度によると思われます。 風邪の症状が軽症だった場合は自宅療養をしましょう。発症後4日以上、37.5度以上の発熱があれば「帰国者・接触者相談センター」へ相談するようにという政府の見解があります。 症状が重篤な場合や呼吸苦がある場合は、在宅医療を受けている方でも一度医療機関へ電話相談をして指示を仰ぎましょう。 濃厚接触者になった方は厚生労働省からの定期的な健康調査に協力をお願いいたします。

まとめ

在宅医療を希望している方でも、2020年3月22日現在では発症が確認されれば病院へ入院する必要があります。在宅医療でも酸素投与はできますが、新型コロナウイルス感染症が重症化すれば在宅医療でカバーできないことが増えてしまいます。当クリニックでは患者様のことを考え、周辺医療機関や関係各所と連絡をとっていきたいと思っています。近年は、入院しながら治療することが難しくなってきています。そこで私たちは、住み慣れたお住いに、24時間365日いつでも、どこでも、誰にでも医療をお届けするサービスを提供しております。