2020/01/17

特養施設などにおける看取りのガイドラインを紹介

団塊世代と呼ばれる世代が75歳以上になるのは2025年とされています。この頃になると少子高齢化が深刻化して、超高齢化社会などと呼ばれるようになります。日本国も2025年を取り上げて、「2025年問題」と称し超高齢化社会を迎えようとしてきました。何が問題なのかというと医療と介護です。今回は2025年問題をベースに考えられた看取りに関するガイドラインを紹介し、日本における看取りについて考えていこうと思います。

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2025年問題とは何か

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2025年問題とは、団塊世代が75歳以上の後期高齢者に達することで、医療や介護など社会保障分野で問題が生じるとされているものです。団塊世代とは1947年〜1949年の第一次ベビーブームに生まれた世代を指します。 2025年には後期高齢者は約2200万人、日本の総人口は1億人を割るとされています。4人に1人が後期高齢者となり、15歳〜64歳の生産年齢人口はさらに少なくなります。

医療・介護・社会全体に及ぶ影響

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医療では、高齢になるほど病気にかかりやすくなり、後期高齢者の医療費自己負担は1割ですが、残りは現役世代が負担します。少子化により医療従事者も減少し、病院不足が起きる可能性があります。 介護では、介護保険財源の逼迫や認定の壁、認知症や寝たきり高齢者の増加が課題です。特養の待機者はすでに多く、行き場のない高齢者が存在しています。 社会全体では、年金支給額の増加や年間死亡者数の増加により、病院での看取りが難しくなり、自宅や施設で最期を迎える人が増えるとされています。

看取りやすい環境づくりと体制整備

政府は2025年問題に向け、在宅や施設での看取り介護を強化しています。 看取りに関する指針を提示し、看護師の24時間連絡体制、介護職員の対応力向上、夜間・緊急時の救急連携、研修の実施などが進められています。 多職種で情報共有を行い、看取りの記録を家族説明や入所記録として活用し、実施後は振り返りを行い体制改善につなげます。

看取り介護指針の考え方と具体的対応

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看取り介護指針では、入所者の人格を尊重し、その人らしい最期を迎えられる全人的ケアを提供します。意思尊重として、医療行為の有無や医療機関との連携について事前に確認します。 具体的な看取り介護では、水分・栄養摂取量や尿量・浮腫の確認、清潔保持、身体的苦痛(痛み止め・体位変換)と精神的苦痛(孤独感)への対応を行います。

最期の兆候と必要な書類

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最期が近づくと、飲食量の低下、睡眠時間の増加、会話の減少、別れの言葉、手足の冷感などの兆候が見られます。 看取り前には、急変時医療に関する意思確認書、看取り介護同意書、看取り介護計画書などの書類が用意されます。胃ろうや経鼻経管栄養、救急搬送の希望などを事前に確認します。

まとめ

2025年問題により、在宅や施設での看取りは今後さらに重要になります。ガイドラインや書類整備は進んでいますが、内容は施設ごとに異なります。本人の希望に沿った最期を迎えられるよう、医療・介護の体制づくりが進められています。