2020/01/03
終末期医療を取り巻く環境は非常にセンシティブです。患者さんはもちろんですが、ご家族の方も患者さんのことが心配で胸が張り裂けそうになる方もいるのではないでしょうか。今回は終末期医療においてご家族の方がどのように死を受け入れていくのか。患者さんはどのような受容過程を踏んで死を受け入れていくのかを紹介しようと思います。
末期がんなどで治療できないような状態になると、終末期医療を選ぶことができます。近年は、病院で行う終末期医療だけでなく自宅で受ける在宅医療もあります。終末期医療は別名:ターミナルケアと呼ばれており、人生の終末期を迎える時に延命処置をするか自分の生活を大切にするかの選択をすることになります。 ターミナルケアと似たような言葉で緩和ケアという言葉あります。緩和ケアはがん患者さんのがん性疼痛など苦痛を緩和する治療です。苦痛を取り除くことで生活の質(QOL)を向上させます。ターミナルケアは治療をしませんが、緩和ケアは苦痛を取り除きながら治療を進めていくのが特徴です。
ターミナルケアは大きく3つに分けることができます。 身体的ケア: がん性疼痛など痛みを薬でコントロールするケアです。身体へ栄養を与えるために食事内容の吟味や、経管栄養(鼻から胃や腸へ栄養を送る)の検討も身体的ケアに分類されます。身体を清潔にすることも身体的ケアに含まれます。 精神的ケア: 患者さんが普段と変わらない生活ができるようなサポートをするのが精神的ケアです。好きな音楽を流す・映画を見るなどリラックスできる環境作りが重要です。患者さんに孤独感や孤立感を与えないよう、家族や仲の良い友人が近くにいることが精神的な安定につながります。 社会的ケア: 病院でも在宅でもターミナルケアにはお金がかかります。金銭的な負担は自治体によって異なりますが、助成金や補助金で対処できる場合があります。医療費が負担になっている場合は自治体の窓口へ相談することが重要です。
人間は死を目の前に突きつけられると、5つの段階を経て死を受け入れるとされています。これを死の受容5段階と呼びます。提唱したのはキューブラー・ロスで、200人以上の患者さんへのインタビューから発見されました。 段階は「否認・孤立」「怒り」「取引」「抑うつ」「受容」です。この過程のベースに「希望」の感情を持つ人もいます。死の受容5段階は患者さんだけでなく、ご家族の方にも起こる心理的な反応とされています。
患者さんのご家族も死の受容過程をたどりながら、「その後」の手続きを進める必要があります。 相続関係の手続き 土地や物件、金融商品などの相続について手続きを進めます。生前の患者さんの意思があればそれに沿って相続を進めます。時間が経つほど相続問題は複雑になる傾向があります。 患者さんの意思に沿った葬儀 家族葬や通夜を行わないなど、葬儀の形も多様化しています。患者さんが希望を持っている場合は、それに沿った形で進めることもご家族の役割になります。
終末期において重要なのは、死の直前に見られる兆候を理解することです。 力がなくなる、食事の量が減る、排泄の回数が減る、血流が悪くなる、呼吸が変わる、意識が薄くなるといった変化が一般的に見られます。呼吸が浅くなり無呼吸が見られる場合や、昏睡状態になることもあります。これらの変化を受け入れることも家族の大切な役割の一つです。
患者さんの死に対して悲嘆することをグリーフといいます。これからの終末期医療では、患者さんのターミナルケアだけでなく、残されたご家族のグリーフケアも重要になります。住み慣れた場所で最期を迎えられる環境を整え、患者さんとご家族の双方に寄り添った医療が求められています。
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訪問看護を利用する背景には様々な要因があると思います。疾病の特殊性や家族の有無、ご自分の身体の自由度などが関係した上で訪問看護を利用しようとしたときにネックとなるのが医療費ではないでしょうか。先立つものはお金とよくいいますが、生活していくためには医療費だけでなく日常生活でかかる諸経費もかかってしまいます。 今回は、そんな医療費が気になっている方へ向けて、訪問看護に適用できる医療制度をまとめてご紹介していきます。医療制度を上手に活用することで、医療費を抑えることができるのではないでしょうか。
訪問診療をはじめとする在宅医療が普及してきました。多くの医療機関が「患者さんを待つ医療」から「患者さんの元へ行く医療」へ挑戦しています。しかし、今までの医療の常識から考えると医療設備の整った病院やクリニックへ行き、必要に応じた検査をした結果で投薬など治療を受けるイメージですよね。そのイメージを持っている人は、訪問医療など在宅医療に対して「しっかり治療できるのか」という不安な気持ちを抱くこともあるのではないでしょうか。そこで、今回は訪問診療で実際に「できること」と「できないこと」についてご紹介していこうと思います。
在宅医療という言葉にも市民権が与えられつつありますが、自分の最期や家族の最期をどこでどう迎えたいかを考えるきっかけの一つになっている方も多いのではないでしょうか。マスメディアでも在宅医療や訪問診療、訪問看護について特集が組まれることも多くなり、これからの日本の医療で中心的な存在になってくることがわかります。 そこで、今回は在宅療養支援診療所として訪問診療所や訪問看護ステーションを選ぶ際に事前にチェックしておきたいメリットとデメリットについて紹介していきます。ご自身や家族の方を参考にしながらメリット・デメリットを見比べてください。