2019/12/27
在宅医療を受ける患者さんの数は年々増加傾向です。実際に厚生労働省が集計したレセプト件数は2006年で272,540件だったのが、2014年には645,992件となっています。単純に3倍弱増加していることがわかります。また、国民の意識も病院で受ける「病院医療」よりも「在宅医療」へと変革が起きています。そこで今回は増加し続ける在宅医療が抱えている課題と対策方法について紹介していこうと思います。
在宅医療とは、自宅や入居している老人ホームなど「自分の安心できる」環境で受ける医療の総称です。在宅医療を継続して行うためには、4つの基本的な柱が重要とされています。 その柱は「退院支援」「療養支援」「急変時の対応」「看取り」です。在宅医療を語る上で、これらは重要な要素になります。
多くの方は医療機関を受診して、検査・診断・治療を始め、入院下における医療が必要と判断されれば手術や投薬治療などを行います。その後、退院してから定期検診や継続的な治療を選ぶときに在宅医療が関係していきます。 在宅医療を開始するときは退院時から利用することが多く、病院と訪問診療を行う医療機関で連携が取れている必要があります。連携は薬局や歯科医院・地域包括支援センターなどとも密に行われる必要があります。 在宅医療で重要になるのが日常的な療養支援です。患者さんの疾患を把握して、重症度に応じた療養を包括的かつ継続的に提供していく必要があります。連携を取ることで患者さんのニーズにあった療養を提供でき、負担軽減へとつながります。
在宅医療を受ける患者さんやその家族の心配事として、急変時にどうしたら良いかわからないという問題があります。病気は土日祝日や夜間という事情を汲んではくれません。時間に関係なく急変してしまうと、家族の方はどういう処置をすれば良いかわからなくなります。 在宅医療を利用する方の最終的なゴールは看取りではないでしょうか。いかに自分らしい最期を迎えられるか、いかに自分の希望する環境で最期を迎えられるかなどを個人が決められる時代になっています。
在宅医療は4つの柱で構成されていますが、実際にこれらがしっかりと立っているとは限りません。 医療職には医師・看護師・歯科医師・薬剤師・理学療法士・言語聴覚士など様々な職種がありますが、同職種・他職種間の連携不足が課題となっています。連携が疎になると、地域にあった医療と介護のサービスが提供できなくなります。 また、日本社会の少子高齢化により、生涯独身者の増加や施設不足といった問題もあります。さらに、認知症は増加傾向にあり、症状が進行すると家族でさえサポートが困難になります。 専門医は病院勤務が多く、末期がんで発生するがん性疼痛に対して専門医の処置を希望しても在宅で受けられないケースがあります。 加えて、家族の協力が得られない、居住環境が在宅医療に適していないといった課題も存在します。
在宅医療を進めるためには、ケア付き住宅の整備が重要になります。特別養護老人ホームへの入居希望者は増加傾向ですが、施設数や介護スタッフは不足しています。 また、見守りサービスの強化により、ひとり暮らしや家族負担の軽減を図ることもできます。 自宅療養に伴うリフォームについては、自治体によって補助金が出る場合があり、地域包括支援センターや自治体窓口で情報を得ることができます。
在宅医療を取り巻く課題は患者さんやご家族により異なり、一度に全てを解決することはできません。課題が出てきたときにその都度対処し、患者さんだけでなくご家族もサポートしやすい環境を作ることが重要です。近年は、入院しながら治療することが難しくなってきています。住み慣れたお住いで、その人らしく療養できる在宅医療は、今後ますます重要になっていくでしょう。
「最近、昼間なのにウトウトしてしまう」 「家族がずっとぼんやりしていて心配…」 高齢者の中には、日中に強い眠気を感じる「傾眠傾向」が見られることがありますが、単なる疲れと見過ごしてしまうことも少なくありません。傾眠傾向は、体力の低下や病気、薬の副作用など、さまざまな原因で引き起こされるため、注意が必要です。本記事では、傾眠傾向の特徴や原因、具体的な対処法について詳しく解説します。大切な人の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
「急に怒り出したり、話が通じないことが増えた」 「最近、問題行動が多くなってきた」 高齢の家族に見られるこうした変化は、認知症による「問題行動」かもしれません。認知症の進行に伴って、本人も家族も戸惑うような行動が見られることがあります。しかし、こうした問題行動には、認知症が引き起こす不安や混乱が影響しているため、家族だけで対処するのが難しい場合も少なくありません。 本記事では、認知症の問題行動の特徴や対処法について解説します。大切な人のために、少しでも穏やかで安心できる生活環境を整えるためにも、ぜひ参考にしてください。
「食事中にむせることが増えた」 「飲み込むのが大変そうになっている」 高齢の家族に見られるこうした変化は、嚥下機能の低下によるものかもしれません。嚥下機能の低下は、食事の楽しみを奪うだけでなく、誤嚥性肺炎や栄養不足といった健康リスクを引き起こす可能性があります。しかし、嚥下機能低下は早期のケアや適切な対策によって予防・改善が可能です。 本記事では、嚥下機能が低下する原因や具体的な対策について解説します。
訪問看護を利用する背景には様々な要因があると思います。疾病の特殊性や家族の有無、ご自分の身体の自由度などが関係した上で訪問看護を利用しようとしたときにネックとなるのが医療費ではないでしょうか。先立つものはお金とよくいいますが、生活していくためには医療費だけでなく日常生活でかかる諸経費もかかってしまいます。 今回は、そんな医療費が気になっている方へ向けて、訪問看護に適用できる医療制度をまとめてご紹介していきます。医療制度を上手に活用することで、医療費を抑えることができるのではないでしょうか。
訪問診療をはじめとする在宅医療が普及してきました。多くの医療機関が「患者さんを待つ医療」から「患者さんの元へ行く医療」へ挑戦しています。しかし、今までの医療の常識から考えると医療設備の整った病院やクリニックへ行き、必要に応じた検査をした結果で投薬など治療を受けるイメージですよね。そのイメージを持っている人は、訪問医療など在宅医療に対して「しっかり治療できるのか」という不安な気持ちを抱くこともあるのではないでしょうか。そこで、今回は訪問診療で実際に「できること」と「できないこと」についてご紹介していこうと思います。
在宅医療という言葉にも市民権が与えられつつありますが、自分の最期や家族の最期をどこでどう迎えたいかを考えるきっかけの一つになっている方も多いのではないでしょうか。マスメディアでも在宅医療や訪問診療、訪問看護について特集が組まれることも多くなり、これからの日本の医療で中心的な存在になってくることがわかります。 そこで、今回は在宅療養支援診療所として訪問診療所や訪問看護ステーションを選ぶ際に事前にチェックしておきたいメリットとデメリットについて紹介していきます。ご自身や家族の方を参考にしながらメリット・デメリットを見比べてください。